- 徒手検査法
- アリス徴候
- 2020年10月8日
主要な徒手検査法:すべて検索することができます。←クリック
No. 57
【徒手検査法・徴候】
アリス徴候
【鑑別疾患】
股関節脱臼
発育性股関節形成不全症
【やり方】
仰臥位。両膝を屈曲しながら股関節を屈曲して両下腿をそろえて左右の膝の高さを比べる。
膝の高さに差があるときに陽性と診断。
股関節の脱臼が生じると大腿骨頭が寛骨臼の後方に位置するため、仰臥位で寝かせて骨盤の傾斜をとることで見かけの大腿長が短縮し、患側の膝の高さが低くなる。
【経穴】
ーーーーー
【はり師きゅう師国試問題】
東洋医学臨床論 第28回 130問目
次の文で示す症例について、陽性となる可能性が最も高い理学検査はどれか。
「45歳の男性。2か月前から左腰下肢に痛みを感じる。前かがみで痛みが増強する。左足底部の知覚鈍麻、
アキレス腱反射は 減弱。間欠破行はみられない。」
1. FNSテスト
2. ボンネットテスト
3. ゲンスレンテスト
4. アリス徴候
【解答】
2. ボンネットテスト
【解説】
左腰下肢に痛み。および左足底部の知覚鈍麻、アキレス腱反射は減弱。ということから坐骨神経領域の神経痛を誘発していると考えられる。間欠破行はみられないことから腰部脊柱管狭窄症は除外。
L5-S1椎間板ヘルニアにおける神経根性の疼痛では、腰椎後屈位強制で痛みが増強しやすい特徴があり、
今回の症例では前かがみで痛みが増強しているので、L5-S1椎間板ヘルニアも除外。
よって、坐骨神経痛を誘発する要因である梨状筋症候群が考えられる。
○2. ボンネットテスト
→( 梨状筋症候群 )の鑑別に用いる理学検査。
――――――――――
☓1. FNSテスト
→L3/4 椎間板ヘルニアの鑑別に用いる理学検査。
☓3. ゲンスレンテスト
→( 仙腸関節炎 )、障害の鑑別に用いる理学検査。
☓4. アリス徴候
→( 先天性股関節脱臼 )の鑑別に用いる理学検査。
――――――――――
【参考・引用図書】
なし
――――――――――
【参考・引用URL】
なし
【徒手検査法 オススメ本 3選】
臨床の現場でもスポーツ現場でも徒手検査法は大切です。医療系の国家試験でも多数出題されるので、この機会にたくさんの本を読んで理解を深めてみてはいかがですか?☺
『適切な判断を導くための整形外科徒手検査法エビデンスに基づく評価精度と検査のポイント』
リハビリテーション現場や国家試験で頻出する整形外科徒手検査法を精選し、エビデンスや解剖学、 運動学等の周辺知識とともに解説している優れ本です😊
『整形外科テストポケットマニュアル臨床で使える徒手的検査法86』
【ポケットサイズで持ち歩きに便利、実習で臨床で役立つ一冊!】
整形外科領域の86の徒手的テストをコンパクトにまとめたポケット版
テスト実施の際の注意事項、メカニズムや疑われる疾患についての解説コラムなども充実しています😊
本書では脊柱や肩関節、肘、骨盤、股関節、膝といった主要部位のみならず、足・足首、手・指など末端にまで及ぶ全身の90の検査法を紹介していて、各検査法が見開きで解説されているので、理解しやすく、また非常に使いやすいです😊